統合失調症

統合失調症とは

統合失調症では幻覚や妄想、思考の混乱などがみられ、それらの症状によって現実感覚や乱され、思考・情動・行動の調整が困難となる、重篤な精神障害です。

若年期から成人期にかけて発症することが多い疾患ですが、発症後は社会的機能が低下する傾向がみられます。

下記のチェックリストに3つ以上当てはまる方、症状がすぐれない方はお気軽にご相談ください。

チェックリスト 回答
視覚、聴覚、触覚などの感覚が鋭敏になっていて、小さな刺激であっても過敏に知覚する
周囲の人が自分の悪口を言っているように感じる。または、笑われているように感じる
実際にその場にいない人の声が聞こえる。時にはその声に話かけられたり、命令されたりする
自分以外に誰もいない部屋の中でも、誰かがいるような気配がする
常に誰かに見られているようで緊張する
自分の部屋にこもり、外界を拒絶している
窓や隙間をすべて覆って、外から見られないようにしている
他の人が感じない幻覚(人が大きくなって見えたり、逆に小さくなって見えたり。人の顔に通常とは異なる色がついているように見える、など)を体験することがある
現実と異なる信念や考えを持ち、それに固執する
自分は特別な存在であり、超人的な能力を持っていると感じている
絶えず緊張していて、言動がぎこちなくなる
自分の考えが外に伝わっているように感じる。または、自分の考えが抜き取られるように感じることがある
頭の中が忙しくて、考えがまとまらず、他者に言葉でうまく伝えられない
周囲の人々にとって、その人の考えは飛躍的で、理解しにくいことがある
感情の表現が乏しく、感情の変化が鈍いと感じることがある
心の中の出来事に気が向いていて、外界の出来事に関心が持てない
適切な感情表現ができないことがある
社会的な場面や人との交流を避けるようになる
何か悪いことが起こるような気がすることがある
周囲の人々が皆、敵に見えることがある
言葉の理解や発話が困難であることがある
自己認識やアイデンティティが変わったと感じる

結果

統合失調症の原因

統合失調症の原因は複合的であり、遺伝的な要因や脳の神経伝達物質の異常、胎児期や出生時の問題、ストレス、薬物の使用などが関与している可能性があります。
ただし、単一の原因は特定されていません。

統合失調症の症状

統合失調症の主な症状は、陽性症状と陰性症状に分けられます。
陽性症状には幻覚や妄想、精神運動興奮状態などが含まれます。陰性症状には感情の平板化、社会的な引きこもり、意欲の低下、思考障害などがみられます。

統合失調症の治療方法

統合失調症の治療には、薬物療法と心理社会的アプローチが一般的に用いられます。
抗精神病薬が症状の改善や再発の予防に有用です。心理社会的アプローチでは、認知行動療法や家族療法が行われ、寛解状態を維持し、社会生活を送るスキルの向上を支援します。
統合失調症は長期の治療とケアが必要です。早期の診断と適切な治療は、症状の軽減や日常生活の改善に役立ちます。継続的なサポートやリハビリテーションプログラムも重要です。
家族をはじめとする周囲の理解と支援が、統合失調症の治療において重要な役割を果たします。